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南米's diary

2016年9月〜2017年3月頭まで南米を旅する無職な二人の愉快な日記。

チリ・サンティアゴの美容院(仮)で髪を切ってみた

チリ_サンティアゴ
人生の鑑

Hola! 先日、街をふらふらと歩いていると以前工事中だった場所に新たな露天市場(?)ができていました。主に、小物屋さんや食事処、ネイルサロン(仮)、美容院(仮)などがありました。「(仮)」とついているのは、建物の室内ではなく、外で施術をしているので「サロン」や「院」といった表現が適切かどうかわからないからです。

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露天市場をぐるっと一回りして、アボカドがたっぷりつまったパンやマフィンを買って腹ごしらえをします。おいしい、おいしいとバグバグ食べていると、外から誰かの歌声が聴こえてきます。声のするほうに行ってみると、人がイヤホンをしながら一人でノリノリで歌っていました。

よくある、歌を歌って投げ銭を受け取るタイプの人ではなく、ただたんにノリノリで大声で歌を歌っているだけです。後ろのお店の店主に貸してもらったであろう椅子に座りながら、大勢の人が通る道の端っこで、人目もはばからず、目をつぶりながら、体を揺らしながら、足を組みながら、とにかく大声で歌っているのです。

太い声でしっかりと歌っています。まるで、『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』のヘドウィグのようです。そうです。彼(あるいは彼女)は、生まれたときの性別はおそらく男性で、今は女性の格好をしているのです。ただの女装なのか、あるいは、MtF(生まれた時の体の性別は男性で、女性になりたい人)なのか、はたまた別のものなのか……真の正体は謎に包まれたままですが、彼(あるいは彼女)はとてもかっこいいです。

自分ワールドにこもり、堂々と歌っているその姿に感銘を受け、一緒に写真を撮ってもらいたかったのですが、あまりにもノリノリで歌い続けているため、声をかけるタイミングがありません……。泣く泣く、こころの中で投げキッスをしてその場を去りました。

チリで初めての断髪

帰り際に男性向けの美容院(仮)を眺め、「あの髪型いいね」などとまりあたんと一緒に話していると、そこにいたおばさんがこっちに向かって何か言ってきました。どうやら、「髪を切らないか?」と勧誘してきたようです。

え! 今からここで?! そろそろ髪を切りたいとは思っていたのですが、スマホを家に置いてきてしまったので、やりたかった髪型の画像が手元にありません。口頭とジェスチャーで伝わるかな……と不安に思いましたが、家までスマホを取りに戻るのは面倒くさいので、1秒だけ悩んだ末に、「やります! 切ります!」と力強くおばさんに伝えました。

まりあたんが「こういう髪型にしたいの〜」とおばさんに概要を伝えてくれ、おばさんも「OK. OK. そのくらいお安い御用よ」と言わんばかりの顔で私の髪の毛をじろじろと見てきます。

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いざ、椅子に座り断髪式の開始です。まず、バリカンで思いっきり髪を刈っていきます。まりあたんがここで「すごい。ライン取りしてないよ」と驚いた声を上げます。日本の美容師なら、髪留めを使い、刈っていく部分がぶれないように丁寧に刈っていくのですが(まりあたんに教えてもらいました)、このおばさんはそれはもう豪快にどんどんバッサバッサ刈っていきます。

私の髪の毛がなくなっていく〜と思いながらも、もう心は決まっているのでひたすら静かに出来上がりを待つのみです。

隣の若そうなお兄さん美容師はようじを口にくわえながら、時々ノリノリで歌を歌いながらカットしています。お客さんの髪型がとてもかっこよくて、腕の良さそうなこの美容師にカットしてもらいたかったかも……と内心思いました。

椅子をくるくる回されながらひたすら髪を刈られる私。バリカンが終わったら今度はトップのカットに移ります。ハサミで豪快にジョキジョキカットしていきます。豪快すぎて「ジョキジョキ」の音が本当に聞こえました。その音が私の不安を増大させているとも知らずに、ひたすら続くジョキジョキの音。数分後、ついにその音が終わり、それとともにカットも終わったのかと思いきや、今度はバリカンで髪の毛をすき始めました。その瞬間、私の心の中には「やばい」「終わった」という言葉しか出てこなくなりました。

バリカンで髪の毛をすかれるなんて経験は初めてのことで、髪の毛が泣いています……。私には聴こえるのです。大切な髪の毛たちのすすり泣きが。「痛いよぉ〜。痛いよぉ〜うぅ……」と。そんな髪の毛たちに「大丈夫だよ。もうすぐ終わるからね」と声をかけ、なだめている間にもどんどんすかれて短くなっていく私の髪の毛。どんだけ短くするのだ……! と私まで目から涙が出そうになってきた段で、よやくおばさんの手の動きが止まりました。

出来上がった髪型は……?

カットの時間は約30分でしたが、私には24時間くらいに感じられました。最後にウエットなワックスをつけて終わりです。無事に(?)出来上がった髪型はこちらです。

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お、おぉ……。こういう人いるよね……。これで4000ペソ(約623円)です。1000円カットよりも安い! そして早い! 値段と時間を考えれば納得できるクオリティですね。もっと高くてもいいから、遅くてもいいから、腕のいい美容師に出会いたかった気持ちは少しだけありますが……。でも、短くカットしてくれてすっきりしました。チリはこれから夏なので、短い髪の毛で暑さを乗り越えようと思います。ポジティブ、前向き大事! 

不満な点は?

と言いつつも、のちにチリで髪を切る人のために主な不満な点を2点だけ書きます。不満な点は、後頭部の生え際が左右対称ではなかことと、前髪を流した方向がなぜか長い方から短い方へだったことです。一見ささいなことですが、髪の毛命の私にとっては死活問題です。生え際は、美容師免許を持っているまりあたんに手直ししてもらい、こんなにきれいになりました。ブラボーです!

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変な前髪は自分でぺっぺっと自然な方向へセットし直して、無事に事なきを得ました。ちなみに、まりあたんが手直ししている間、遊び心のある写真をひたすら撮ってましたぺろっ。では、アディオス!

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