南米's diary

2016年9月〜2017年3月頭まで南米を旅する無職な二人の愉快な日記。

アタカマ発。四駆でウユニ塩湖まで激走ツアー2日目

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Hola! 服たちのおかげで、まるで母の胎内にいるような暖かさに包まれ起床した2日目です。

時が止まった空間

朝7時に食事(パンにおいしいジャムたち)をし、7時半に寒さにぶるぶる震えながら出発しました。最初に向かった場所は、ゴツゴツした岩がたくさんある砂漠です。昨日のダリの場所よりも岩がたくさんあります。

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こんな砂漠になぜ岩が……と二人して不思議に思いましたが、謎は謎のまま……。この場所は周りが本当に砂(砂漠)と岩しかなく、なんだか時が止まっている感じを受けました。時の進捗を表すものが何もないのです。太陽によって朝か夜かはわかりますが、今は何時なのか、ここに到着して何分経ったのか、何もわかりません。すごい場所に来たなと思いました。

南米に来て、時間という概念が日本にいた時よりも柔らかいものになりましたが、ここにずっといたらどうなるのだろう、と。目に見える変化は何もない環境の中で暮らしたらどうなるのでしょうか。少しここで暮らしてみたくなりました。時間からのさらなる解放を試みたくなるような、そんな場所でした。f:id:en_chile:20161218110519j:plain

次に向かった場所も砂漠(砂)です。今度は周りに石すらありません。何もない場所なので少しの滞在で皆、車に乗り込みます。なぜここに止まったのかは忘れてしまいました。観光地だったのか、あるいは他の何か深い事情があったのか……。

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ボリビアのうさぎ

次の場所は……おや? 車の外にうさぎが!

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ぴょんぴょんぴょん。観光地ではないもののドビーが車を止めてくれて、うさぎとたわむれる時間をつくってくれました。色が黄色茶色っぽく日本の白いうさぎとは外見が異なります。最初は1匹だけだったのですが、どんどん仲間が増えてきました。近くに寄っても逃げず、人間慣れしているようです。ドビーが気をきかせて、ニンジンを小さく切って岩場に置きます。ナイスドビー。

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うさぎはそれをかわいく食べます。カリカリカリ。カリカリカリ。かわいい……。しばらくここで、うさぎの写真大会が開催されました。うさぎのかわいさは世界共通。皆、カメラを片手にパシャパシャと数億枚の写真を撮っていました。

うさぎのかわいさに飽きたところで、次に向かった場所は、ここです(名前はわかりません!)。

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湖の色がとてもきれいで、汚れきった心がまるで洗われるようです。日本の裏側って本当にすごいなと思いました。人間の手が及ばない自然はこんなにも美しく、それでいて己の力のみで美しさを保ち、今まで存在してきたのだなと。「あぁ、すごい……(感服)」という感想しか出てきません。次の場所も似たような感じでした。この地域は似たような景色が多い場所なんだな(ちょっと飽きた)。と思ったのですが、ここにはフラミンゴがたくさんいました。1日目よりも至近距離で見るフラミンゴたち。足、細っ! って感じでした。

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自然に生きる動物たち

さて、次に向かった場所も黄緑色っぽい植物があることを除けば、ほぼ似たような場所です。しかし、ここには他では見られない動物たちがいました。キツネとネズミです。キツネは遠目に見えて、ネズミはすぐ近くにいました。とても小さくてとてもかわいいです。

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拡大すると……。

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日本にいたら、「ギャーーーーー! ネズミ!!!!」という感じですが、ここにいるネズミは本当にかわいらしい小ささで、ずっと眺めていたくなるほどです。まりあたんがあげた食べ物をパクパクとおいしそうにほおばっていたようです(私は残念ながら見ていなかったのですが)。動物とたわむれたところでお昼休憩です。今日のお昼(ツナコーン、ピラフ、野菜)もおいしい! 決してお世辞ではないですよ。

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毎回、何杯も何杯もおかわりするほどのおいしさですから! 完食したところで、トイレ、トイレ……。さっきから我慢しているトイレ。そうです。ここではトイレは外でします(トイレ付きの建物がある場合は別ですが)。

実は数時間前にも四駆の後ろで女性陣はトイレをしたので、もう外でトイレをすることなどへっちゃら! なのですが、ここにはあまり茂みがなく、少しだけ悩みました……。To be or not to be that is the question. あぁ、シェークスピアのあの一節が頭の中をぐるぐるを駆け巡ります。1秒悩んだ末、仲間のお姉さんが見つけた小さな岩の影でちょちょちょっと事を済ませました。自分が少し頼もしくなった気がしました。

人助けと岩とレール

いろいろとすっきりとした気分で次の場所へ向かいます……と、目の前の道に車と人が止まっています。私たちに助けを求めるジェスチャーをしてきます。ここまでツアーではなく、個人で来ている猛者たちです。どうやら車が故障してエンジンがかからないようです。優しいドビーは彼らの車をぴょいぴょいと直し、頼もしさを遺憾なく発揮しました。

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ドビーはすごいですね。人助けをして清々しい気分(私は何もしていない)で次の場所への歩みを進めます。ここは……。岩です。火山の近くです。いつの間にか岩にのぼっているドビー。かわいい。

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高山病にはならないものの、やはり標高の高さゆえ、疲れやすくなっているようで、この時点で私たちはすでに疲れています。移動中の車の中では二人ともぐっすり寝ています。ここでは、移動中の景色はあまり代わり映えしないので寝ていても大丈Vです!

目を覚まし辺りを見渡すと、どうやら次の場所に着いたようです。目の前には列車のレールがあります。

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今も使われているレールなのか、それとも昔のものなのか定かではないのですが、まだまだ現役そうな見た目をしています。何もない場所にただレールだけがどっしりと設置されている。この光景もまたすごいものだなと思いました。近くにはなぜか犬もいて、まりあたんはひたすら犬とたわむれていました。

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旅にアクシデントはつきもの

次は、小さい町のティエンダ(小さなお店のこと)に寄ります。ここでトイレとお菓子の購入を済ませ(男性らはビールを買っていました)、また移動を続けます。

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と、順調に進んでいた車が、何もないところで突然止まりました。何事かと思いきや、タイヤがパンクしたみたいです。実際に見てみると、あらら、タイヤがぺっちゃんこになっています。

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パンクってあるのですね。車のことならなんでもお任せ・ドビーが手際よくパンクを直してくれました。かかった時間、15分ほど。ちなみに、1滴も水を飲んでいないのにトイレに行きたくなった私は、ここでも大自然の中で清々しくトイレを済ませました。高山病には水をたくさん飲むのがよいらしいですが、この2泊3日の旅で私は食事以外の水は500ミリリットルも飲みませんでした。もともと水を飲まない体質なのですが、高山病対策に買った1.6リットルの水はキャップを一度も外れることなく、その役目を終えました。

2日目の宿に到着

タイヤのパンクが直り、車を数十分走らせると、ついに内装が塩でできた宿に到着です。床も壁も塩です。少しだけ感動しました。

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ここでこの旅、最後の宿泊をします。部屋はまた6人部屋かと思いきや、ここでは4人部屋と2人部屋でした。最後に部屋に入ろうとした私たちは、ドビーに「君たちは2人部屋だよ」と案内され、念願の2人部屋に! いっつも4人で英語で絶えずしゃべっているハイテンションな人たちと別部屋です。そこまでしゃべりたくない私たちはそのテンションについていけてなかったので、部屋が分かれてほっと一安心です。

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少しの休憩を挟み、本当に小さな町を散策すると(10分もあれば町を一周できます)、なんとジャマに遭遇しました。野生のジャマです。町を我が物顔で闊歩しています。このジャマも人慣れしているのか、少し近づいたくらいでは逃げません。さらに近くまで近づこうかと思いましたが、もしジャマに攻撃でもされたらか弱い私はひとっ飛びなのである一定の距離を保ちつつ、ジャマを眺めました。

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宿に戻り、今日こそは! とシャワーを浴びる準備にいそしむ二人。昨日浴びることができなかった分、今日は思う存分浴びるぞ! と。恐る恐るシャワーの蛇口をひねると、熱々のお湯が出てきました! 冷たい水のシャワーでなくて本当によかったです。壁をちらりと見てみると、シャワーを使える時間は8分までのようです。急いで事を済ませます。

シャワーを浴びた後は、ドライヤーで髪を乾かします。電源を使ってよいと事前に聞いたので、それでジャーーーと乾かしていると……突然、電源がシャットダウン。同じコンセントで充電していたスマートフォンの充電もシャットダウン。宿の人に聞いてみると、どうやらドライヤーは電力(?)が大きすぎるため使ってはいけないそうです。ほんのり乾いた髪としょんぼりした気持ちで私は部屋に戻りました……。

部屋でしばらく休み、仲間たちが談笑している食堂へと向かいます。夜ご飯の時間まではあと30分ほどあります。私たちは温かいお湯を飲みつつ時間をつぶします。寒さと彼らのうるささとおなかの空き具合でまりあたんは少しご機嫌斜めです。なんとなく険悪な雰囲気に包まれた30分を過ごしました。30分たち、ついに出てきた食事(スープとパンと炒め物)。今回もおいしくばくばくいただきました。ごちそうさまでした。

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明日は、ウユニ塩湖に出現する日の出を見るために朝の4時半に出発なので今夜は早く寝ないといけません。夜の10時前にはぐっすりと寝て、朝はばっちりと起きることができました。寒さに少しだけ震えながらウユニ塩湖へ出発します。さて、われわれは無事に日の出を見ることができたのでしょうか。次回に続く。

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