南米's diary

2016年9月〜2017年3月頭まで南米を旅する無職な二人の愉快な日記。

無知は罪。チリ・サンティアゴで宗教差別を体験?

今日はおいしいエンパナーダを求めてお散歩に出かけました。行ったことのない道をうろうろうろうろ……どこにもない。エンパナーダを売っている小さいお店はいくつかあるものの、どのお店も同じような感じで買うのをためらっていました。途中、おいしそうなタコスの露店はあったのですが、まだ買うには早いと思い、またうろうろうろうろ。

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いつもの道に戻ってきて、そこからまた行ったことのない道へと進みました。すると、身なりのしっかりした人が多い通りに出ました。チリの巨大国旗がある場所です。もしかして、ここは重要機関がある場所なのかなとふと思いました。ある建物の入り口に「MINISTRIO DE DEFENSA」と書いてあり、軍服のような制服を着た人たちが立っていました。そうか、ここはきっと防衛省なのか。少しだけテンションが上がり、写真をパシャりと2、3枚撮りました。

そのまま歩みを進めると、「CARABINEROS DE CHILE」(チリの国境?)「DIRECCION GENERAL」(軍事幹部?)と書いてある違う入り口に出くわし、そこでも制服を着た人たちが立っていました。愚かな私はここでも写真をパシャりと撮りました。すると、制服を着た人がこちらに歩いてくるではありませんか。な、なんだ……? と構えると、

「君たちはクリスチャンか?」(まりあたん通訳)

と聞いてきました。え? クリスチャン? 違うけど……。「違う」と答えると、「パスポートを見せろ」と言ってきました。私は持ってきていなかったので(家に置いてきていました)、代わりにまりあたんが自分のパスポートを見せ、私のパスポートは家にあるとスペイン語で伝えてくれました。

次に、「写真を消せ」と言ってきました。あぁ、どうやら私は撮ってはいけない場所で写真を撮ってしまったようです。私はすぐさまカメラを取り出し、彼の目の前で写真を消しました。まりあたんが「消しました」とスペイン語で言ってくれました。これで一件落着……と思いきや、まだ何か言っている。

「写真を消せ」

は? 今、消したじゃん? ここでまりあたんがもう一度、「写真は消した」と伝えます。私もカメラの画面を見せています。それなのに、ひたすら、「写真を消せ」と言ってきます。意味がわからない。すると、彼は、「君は英語が話せるか?」と聞いてきました。私はスペイン語より英語のほうが話せるので、「はい」と答えました。今度は、なんだかよくわからない英語で話しかけてきました。

「この建物でしょ? 写真消しましたよ?」

と英語で話しても、ひたすら「写真を消せ」と言ってくる彼。だから、消したって、英語でもスペイン語でも何度も言ってるでしょ!! 消したカメラの画面も見せているのに!! 意味がわからない。まりあたんがひたすら何度も、子供でも理解できるレベルのスペイン語で話していると、ようやく彼がカメラに目線を合わせて、「写真はどこだ?」と。だから、消したって。さっきから言っているでしょ。これは違う場所で撮った写真。ここの場所の写真はないでしょ? ここまできてようやく彼は理解したようで、私たちは解放されました。ちなみに、彼の目がひたすらすわっていたのが怖かったです。

私が勝手に写真を撮ってしまったのが悪いと理解はしていますが、彼の対応には不信感(?)を抱かざるを得ませんでした。スペイン語でも英語でも、何度も「写真は消した」と言ってカメラの画面も見せているのに、ひたすら「写真を消せ」と言ってきた彼。まりあたんのスペイン語はチリ人にちゃんと通じるスペイン語です。私も簡潔に英語を話したので通じないはずはないはず……。人の話を聞いていなかったのか(何度も言ったのに)あるいは、スペイン語にも英語にも疎い人だったのか。真偽のほどはわからないです。もしかしたら、私たちの伝え方が下手だった可能性も否めないですが、あれ以上どう簡潔に説明しろと……。

また、最初に「クリスチャンか?」と聞いてきたこと。この質問の意図は一体なんだったのでしょう。写真を消すこととクリスチャンであることは関係ないはずです。もし、私たちがクリスチャンだと言ったら彼の対応が変わっていたのでしょうか。それは宗教差別なのではないでしょうか。恐らく日本でいうところの公人である彼が、はなから宗教差別を連想させる質問をするとは驚きを隠せませんでした。私が勝手に写真を撮ってしまったからといって、宗教差別をしていいとはなりません。しかし、世界には彼のような人が少なからずいて、そのために心を痛めている人もいるのかなと思いました。

今回は私の軽率な行動が引き起こした出来事なので、自分の浅はかさをしっかり反省したいです。マナーを守りつつこれからも写真を撮っていきたいと思います。日本ではおそらく体験しないだろう出来事を体験して、世界ってそうだよね、こうだよね、と再認識しました。よりいっそう気を引き締めて、いろいろなことに気をつけながらこれからのチリ生活を送りたいと思います! アディオス〜!

あっ、エンパナーダは結局先日買ったお店で買いました。私は、露店でタコスを買うことにしたのですが、前の人がソースを選んでいて、ふむふむ、ソースを選ぶのね、どのソースがいいかなぁ〜早く私の番にならないかな〜と思っていたら、本当は前の人は違う物を頼んでいて、「それじゃないよ!」ってお店の人たちがやりとりをし始めました。

あらら、間違えたのね、どんまい。間違えて作ったタコスはどうするのかなと思っていたら、なんと私に渡してきたではないですか!!!! え? これ、前の人が選んだソースで作ったタコスだよね? なに? 明らかに間違えた注文のタコスを私に渡すって? え? 私がスペイン語話せないことをいいことに、ごまかそうとしているよね? え? え???? 受け取ったけどね。だってスペイン語話せないんだもん!!!!!!!! くそーーーーーーーーーーーーーーー!!! おまえら見てろよ!!!!! 次は流ちょうなスペイン語で買ってやるからな!!!!! くぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!! アディオス!

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