南米's diary

2016年9月〜2017年3月頭まで南米を旅する無職な二人の愉快な日記。

記憶に残る誕生日。ペルー・アレキパからプーノへのバス移動

Hola! 今日(1月7日)はアレキパからプーノへの移動日です。あっ、まりあたんの誕生日でもあります。おめでとう!

バスターミナルへ

朝を温かな気持ちで迎え、朝食を食べ、宿をチェックアウトしタクシー(8ソル)でバスターミナルへと向かいます。

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走ること十数分。無事にバスターミナルへと到着しました。時間がギリギリだったのでターミナルの使用料2ソルを支払い(まったく使ってないですけどね……)、急いで乗車場所へと向かい、バスに荷物を載せます。

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そして、バスの入り口にいるお兄さんにチケットを見せ、中へと乗り込む……はずでした。はずだったのです。それが、まさかの、「席が被っている」と。え? 「事務所へ行ってくれ」と。え? そういえば、私たちの目の前にいたおばさんもそんなようなことを言われていたぞ……。

席が被っていては、もちろん座ることができません。納得がいかないものの、仕方なくバスの目の前にある事務所を訪れ、席が被っている旨を伝えます。なにやら雲行きが怪しい雰囲気を感じ取りながら待つこと数分。

「このバスはもういっぱいだから9時半(私たちが乗る予定だったバスは8時45分)のバスに乗ってちょうだい」と。

えーーーーーーーーー?! まさかの予定のバスに乗れない事態発生です。ちゃんとチケットを取ったのに、バス会社の人のミスでバスに乗れないなんて……。でもまあ、ここでぐちぐち言っても仕方がないので、「OK!」と軽やかに伝え、バスに載せた荷物を取り出しに向かいます。すると、私たちの目の前で荷物部分の扉が静かに閉じられました。荷物を載せる係りのお兄さんは「よし! 仕事終わり!」的な雰囲気を醸し出しています。

お兄さん激怒

そんな中、まりあたんが彼に「このバスには乗れないので、荷物を出してください。席が被っていて私たちの席はないみたいなんです」と伝えます。

お兄さん「えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー?! なんてこったい! 今、荷物をすべて載せ終えたばかりなんだぜ? おい!(バスの入り口にいるチケット係りに向かって) なんで席がないんだよ! 本当に乗れないのか?! 荷物おろすの大変なんだよ!」

と、舌打ちまで打ちながら大の大人がわめきたてています。なんだか居心地が悪い私たち……。

まりあたん「あのおじさんが、『この子たちは悪くないんだから』ってお兄さんに言ってる」

優しい……。その通りです。私たちだって被害者なんだ! とりあえず、騒いでも「席は満席」という事実は変わらないので諦めるしかありません。お兄さんがしぶしぶ荷物をバスから取り出します。他の乗客の荷物をいくつか出した後に、私たちの荷物が取り出されました。その荷物は事務所の中へと置き、私たちは外に座り込んで時間をつぶします。

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ひたすらバスを待つ

空からの暑い日差しと闘うこと数十分後。例のお兄さんが私たちに話しかけてきました。わめいていた先ほどとは打って変わってフレンドリーです。少しだけ申し訳なさを含んでいるような感じもします。まあ、私たちだけ乗れず、こんなところで次のバスを待っている姿を見たら、誰だって「かわいそう……」と思うはずです。同情するなら金をくれ!

まりあたんに通訳してもらいながらいろいろ話します。途中、私の腕時計の値段を聞かれたので、「500ドルだよ」と言うと「たかっ!」となり、その後、「この子の腕時計500ドルだって!」と周りの人に言いふらしていました。「高いから気をつけな!」と言ってきたのに、自分で周りに言いふらして危険度を上げているような……。

ちなみに腕時計は、SUUNT(スント)の「AMBIT3 SPORT」です。

 今、アマゾンで見てみると4万4280円ですね。この腕時計は、父親が新車を買ったときにキャンペーンで無料でもらえた物です。この旅ではほぼずっと使っているのですがなかなか便利です。

防水なのでこれを付けたまま海まで入れますし、洗い物で水がかかっても平気です。一度、シャワーもそのまま浴びてしまったのですが、無事でした(よかった……)。まあ、便利といってもこの旅では時間と曜日(と消費カロリー)の確認にしか使っていないのですが。

快適とは程遠いバス

とまあ、お兄さんと会話しながら、精神を統一しながら、瞑想をしながら、困った顔をしながら、いろいろなことをしながら時間をつぶします。

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予定の9時半になってもバスは来ず、10時前にようやく来ました。そのバスを見てみると……私たちが乗れなかったバスのほうがきれいでした……。席もトイレも汚い汚い。おまけに窓は少ししか開かず(私たちの力不足?)、蒸し暑い中で約6時間も乗っていなければなりません。

私たちは二人ともバス酔いをするので、バスでは寝て過ごします。今回も3分の2は寝て過ごし、約5、6時間後に目的のプーノに着くはず……でした。それなのに、プーノに着いたのは約7時間後でした。バスに乗る前にも時間を取られ、バスに乗ってからも時間を取られ、私たちの時間が大幅に減った1日となりました。まりあたんは誕生日なのに、朝から夕方までバスに拘束されて……。

忍耐力が培われる南米

南米ってこんなものですよね(ようやくわかってきた)。スムーズに物事が運ばないことこそ南米の醍醐味ですね! プーノに着いて宿まで行くモトタクシーでも、住所を見せ最初は6ソルと言われたのに、走り出してから「住所を見せて」ともう一度言われ、「遠い! これは8ソルだな」と言われました。は? 最初に住所見せたじゃん! 二人とも激怒ですが、まりあたんのおかげで7ソルで落ち着きました。

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「 C1-7363」。この番号が書かれているモトタクシーは要注意です。この反省を生かし、今後は最初に「○ソル以上は絶対に払わないからね」と念押しして、もし途中で値段をつり上げられたらその場で降りることにしよう、と二人で決めました。

ちなみに、到着した宿のシャワーはお湯が出ず、リフレッシュした気持ちで就寝することもできなかった二人でした。最後までいろいろあった記憶に残る誕生日になったね! まりあたん!