南米's diary

2016年9月〜2017年3月頭まで南米を旅する無職な二人の愉快な日記。

権化との出会い。そして、私を襲ったものとは? 〜VICHYのBBクリームをめぐる攻防〜

Hola! 今日はチリでの面白い小話をいくつか書きたいと思います。っと、最後まで書き終えたら、一つの話が普通の長さになってしまったので、今回は一つの話だけお楽しみください。

恐怖のショッピングセンター編

あれは、サンティアゴのManquehue駅の近くにあるショッピングセンターで二人で化粧品の買い物をしたときのことです。皆さんご存じの化粧品会社ロレアルの子会社であるVICHY(ヴィシー)の商品を私たちは買おうとしました。目当てはBBクリームです。私だってBBクリームくらい塗ります。それどころか、最近はうっすらお化粧までしています。チリに来て美意識が高まりまくりです。

VICHYの販売場所には、まるで権化かと見間違うほど優しい表情をした販売員がいて、とても丁寧に商品について説明してくれました。多分、私がかわいかったからだと思います。

「これはオイル肌向けで、これは乾燥肌向け、そしてこれは混合肌向けだよ。試してみるかい?」

ここで、パティシエがケーキにホイップクリームをちょこんと出すさまを思い出してください。あの様相で彼が私たちの手にBBクリームを出してきたのです。華麗な動きで、優しく、繊細に、飛び出してくるBBクリーム。それを私のガビンガビンの肌と、まりあたんのツルツルピカピカの肌で受け止めます。オイル肌向け、乾燥肌向け、混合肌向け、それぞれ違った味わいがあり、muy bien(とてもよい)です。渇きを失った肌が喜んでいます。

「うーん、色がねぇ……」

唸りを上げるまりあたんの声が隣から聞こえてきました。まりあたんの肌は雪のように白いので、BBクリームの色に納得がいかないようです。どれが自分の肌に合うか迷っていると彼が、

「こっちもあるよ」

と言い、違うBBクリームを出してきました。先ほどとは一味違った華麗な手つきで私たちの手に次々とクリームを乗せていきます。なんとこの2つのBBクリームは、SPF50で、紫外線のUVBとUVAを防いでくれます。大まかに書くと、UVBは日焼けの原因となる紫外線のことで、UVAはシミやシワの原因となる紫外線のことです。美肌美人を目指している二人にとって、シミやシワは敵です。とても大きな敵です。二人ともこの商品を買うことにしましたが、肌触りがサラサラのもととゴワゴワのものがあります。

私はサラサラが気に入り、まりあたんはゴワゴワキャピキャピが気に入りました。早速、彼にこれらの商品を買いたい旨を伝えます。

「これとこれをください」

「おーけ。これとこれだね。ちょっと待ってね」

私のスペイン語が伝わったようです。一安心です。数十秒後、彼の手に握られている二つのパッケージが目に入りました。よく見てみると、二つとも同じ種類のBBクリーム。まりあたんが買いたいと言っていたほうです。

「えっと、私はこのBBクリームが欲しいのですが、これは違いますよね?」

と勇気を出して言ってみたものの、彼はやはり権化のような顔で、

「大丈夫だよ。これはこれだからね」(私が欲しい物)

と言ってきます。私が手に持っている試供品の名前と彼が持ってきたパッケージに書かれている名前が明らかに違うにもかかわらずです。

「いやいや、違うって」

「いやいや、大丈夫だって」

「いやいやいやいや、違うって」

「いやいやいやいやいや、大丈夫だって」

「いやいやいやいやいやいやいやいやいやあああああああああああああああ」

もう何も考えられなくなった私は、パッケージの名前は違うけど、中身は私が欲しい物なんだと思うことにしました。そうだ。権化が「大丈夫」って言っているんだ。権化だよ、権化。権化とは、「仏・菩薩 (ぼさつ) が人々を救済するために、この世に仮の姿となって現れること。また、その仮の姿。化現 (けげん) 。権現 (ごんげん) 。化身」(出所「goo辞書」)という意味ですから、仏が私をあざむくわけがありません。あの優しい笑顔の裏に、世にも恐ろしい顔があるとは思いません。大丈夫。パッケージは違うけど、中身は私が欲しかった物。大丈夫。パッケージは違うけど、中身は私が欲しかった物。大丈夫。パッケージは違うけど、中身は私が欲しかった物。

呪文のように幾度も心の中で唱えながらお会計を終えました。一刻も早く家に帰り中身を確かめたかった私は、ショッピングセンターから家までワープしました。これは己の体を犠牲にすることによって使える技です。今回は右腕を持っていかれましたが、大丈夫です。そんなことより私は早く中身を確認したいんだ。

正座をして、背筋を伸ばして、例の商品を目の前に置きます。まず、一礼。商品に優しく語りかけます。

「おまえは、パッケージは違うけど、中身は私が欲しかった物だよな」

その瞬間、商品が深く息を吐き、「うん」とつぶやくのを私は見逃しませんでした。よし。大丈夫。これで安心して中身を確認することができます。生まれたての赤子に接するように、パッケージのふたを優しく撫で、指でぐっと押し、空いた隙間に指を差し込み、ふたの一端をつまみ、上に持ち上げます。いよいよご対面です。私が欲しかった物と。まさに、中から出てきたものは私が欲しかった……? 私が欲しかった……? え? 私が欲しかった……。f:id:en_chile:20161014072045j:plain

「いやあああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

これは私が欲しかった物と違ううううううううううううううう。いやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ。

終わり

チリ・サンティアゴで初めてのサーカス観戦

Hola! 「しばらくブログ見てなくてまた溜まっているかも…!って思ったらそんなになかった笑」って友達に言われためぐたんです! これからドバーーーっと更新しますよー! 書きたいことはたまっているけれども、ゆったりと流れるチリの時間に身を任せていたら、いつの間にか時が経っていたのです。実に6日ぶりですね。私が急死に一生を遂げたあの日から……。

あれ、今、冷静になって文字を眺めてみたら、「急死に一生を遂げた」ではなく、正しくは「九死に一生を得た」だと気がつきました。くっ。私としたことが……。まあ、それほどあの時は死にそうだったということです。(参照「チリ・サンティアゴで急死に一生を遂げる - en_chile’s diary」)

今ではもう傷口はすっかりふさがり、あとは表面の裂けた皮膚がくっつくだけで完治です。治りが早い自分の治癒力に感動しました(決して傷が浅かったわけではないです。傷は海よりも深かったのですから)。

日曜の午後、サーカスへ行く

今日はサーカス体験記を書きたいと思います。マンションの近くに『ダレン・シャン』に出てくるようなサーカスの(簡易? 一時的な?)施設ができており、興味をそそられたので観ることにしました。

土日は午後4時、6時、8時の3回公演で、月曜と火曜(?)は6時、8時の2回公演です(確か)。私は日午後6時の回を観ることにしました。外出したときはいつもこのサーカスの前を通るのですが、大抵、人がまったくいないので、このサーカス大丈夫かな? と不安に思っていたのですが、午後6時前に行ってみたらなんと大勢の人が……!

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チケット売り切れていないかな、大丈夫かなと心配しながらチケットカウンターに向かうと、大丈夫でした。無事チケットを買えました。一番安い席から6000ペソ、7000ペソ、1万ペソ、4人掛けの席が6万ペソです。私は奮発して一人用の席では一番高い1万ペソのチケットを買いました。

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会場の中へ入る列が3つに分かれていて、どこに並べばいいのかまったくわからなかったのですが、私は並んでいる人の手に着目しました。私と同じチケットを持っている人がいる列に並べばいいのだと。私、天才。どうやら、真ん中の列が高い席を買った人が並んでいる列のようです。

並ぶの結構後ろになっちゃったなぁ、と思いながら一人でしょんぼり並びました。そうそう、まりあたんはいません。サーカスに興味がないようで家でお留守番です。いい子にしているかな。家の中を汚くしていないかな、大丈夫かな。誘拐されていないかな。などと、考えていたら、開場したようで列が動き始めました。

これがザ・サーカス

施設の中に入ると、最初はこんな感じになっています。なんだかサーカスっぽいですね。っぽいではなく、サーカスですが。

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そこからさらに歩き進めてステージのある場所に到着です。前の席からすぐに埋まるのかな〜と思っていのですが、案外そうではなく、最前列や2列目、3列目が結構空いていました。私は、2列目に座ることにしました。もし、最前列に座ってサーカスの人に絡まれたら嫌だと思い……だって、スペイン語しゃべれないんだもん。か弱い女の子だもん。

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席は満員ではなく、サイドには人がいませんでした。結構並んでいたはずですが、皆さん、真ん中に集結したのですね。午後6時すぎ、いよいよ開演です。まず最初に小さな少年が出てきて、会場が和みました。うまく技ができていないのがさらにかわいいです。スマホの大きな模型という小道具も出てきました。画面に「Evernote」や「WhatsApp」のアイコンがあったことを私は見逃しませんでした。細かいことろまで手が込んでいます。

その後は、普通にサーカスでした(今までサーカス観たことないけど)。縄を使って空中を飛んだり、軟体人間が出てきたり、コメディアンらしき人が出てきて会場を笑わせていたり(何を言っているのかさっぱりでした)。ライオン人間や、口から火を噴く人、頭から蛇がうじゃうじゃ出ている人などは出てきませんでした。異世界へワープできると思ったのに残念です。

途中で写真を撮る人がまわってきたのですが、私の右隣の家族をパシャりと撮って、私をスルーして、左隣にいる家族をパシャりと撮っていました。私だって、一人だって、写真を撮ってもらいたかったのに!! 一人で来ている人はおそらく私くらいだったのですがね。みんな家族連れ、小さい子供連れでした。何歳になっても私は子供の心を忘れません。一人だって楽しいのです。子供だから。

大の一歩手前の満足

途中で休憩を挟み、約2時間の公演が無事に終了しました。初めてのサーカスは十分楽しめました。チリ人のノリってすごいなって思ったり。結構盛り上がっていました。出演者から促された手拍子はまったく続かなかったけど。日本だったら、一度手拍子が起こればしばらく続くと思うのですが、チリ人は疲れやすいのでしょうか。「盛大な手拍子→だんだん小さくなる→なくなる→出演者に促される→最初に戻る」。このサイクルを永遠と繰り返していました。省エネチリ人。

会場にはわたあめも売っていました。「ワタアメ〜〜〜!」(「ア」にアクセント)とひたすら叫んでいたように聞こえました。買いたかった……。

おそらく家で良い子に待っているまりあたんには何もお土産を買わずに、終演後はそそくさと会場を後にしました。ちなみに、今もまだサーカス軍団はいます。いつまでここにいるのだろう。旅するサーカス軍団だと思ったのに、ここに永住するのかな?! それではアディオス!

(一眼レフで公演中もバシバシ撮っていいとは夢にも思わず、コンデジしか持ってこなかった&開演前しか撮らなかったので写真が荒い&少ないのはお許しを!)

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チリ・サンティアゴで急死に一生を遂げる

お、おら……(元気がない)。そう、今の私は元気がありません。タイピングする指、手、腕にまったく力が入りません。キーボードに優しいソフトタイピングです。ついでに、心にもまったく力が入っておらず、ぽかーん(真っ白)としているのですけどね……。私の心が真っ白に、空っぽにさせた事件の顛末をこれから書きつづりたいと思います……。あぁ、思い出すだけでもう、私は……。

あの事件が起こったのは、お昼ご飯を作っている最中でした──。

「めぐたーん、私がお風呂入っている間にうどん茹でて!」

まりあたんの元気な声が部屋中に響き渡りました。どうやらお昼ご飯はうどんのようです。まりあたんが作るうどんはおいしいので、心を弾ませながら、

「おう!」

と応えました。まず、お湯を茹でます。水ではなく、お湯を入れて茹でるのがポイントです。まりあたんから教えてもらいました。鍋にたっぷりとお湯を入れ、「強」に温度設定したIH調理器の上に置きます。

十数分後、ぶくぶくと沸騰……はしていないのですが、まりあたんがお風呂から出てきたため、うどんを入れることにしました。量は適当です。茹で時間は8分ですが、その2分前に出してと言われていたので、6分待ちます。勉強をしていると時が経つのはあっという間ですね。あやうく、1時間くらい経ちそうな勢いでした。

鍋のほうを見ると、服を着終えたまりあたんがうどんの蓋を取り、うどんの茹で具合を確認しています。もう取り出していいそうです。私は鍋の元まで行き、熱々の蓋を取り外します。これに当たったら火傷をしてしまう。そう思った私は、その蓋を水で冷やすことにしました。水道の蛇口をひねり、熱々の蓋に水をかけると……

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「パーン」という爆発音とともに、蓋が粉々に破裂しました。突然の出来事に何が起こったのか把握できず、呆然と立ち尽くす私の横でまりあたんが、

「そりゃそうでしょ」

と薄笑いながら言い放ちました。え……? あれ……? え……? あっ、そうか! この蓋はガラス製です。「熱いガラスに冷たい水をかけると破裂する」。そういえば、そんなことを聞いたことがあったような……などと考えを巡らせていると、蓋を持っていた手の親指からだらだらと血が出てくる光景が目につきました。どうやら、飛び散ったガラスの破片が私の可憐な親指のハートを射抜いたようです。鋭い弓矢が親指のハートに刺さったため血が止まりません。洗い流しても洗い流しても、とめどなくあふれてくる血。つらいときに涙が止まらない現象と同じです。どうしよう……。私、このまま死んじゃうのかな? チリで死ぬのかな? と本気で心配していると、

「止血しなよ」

と氷よりも冷たい声が聞こえてきました。そうか、止血をしなければ。私の貴重な血をこれ以上流させるわけにはいかない。トイレペーパーで傷口をぐっと抑えます。でも、傷口を抑えるとどんどん血が出てくるよね? やっぱり、私死んじゃうの? と疑問に思っていると、

「傷口じゃなくて、その少し上を抑えるんだよ」

と再び氷よりも冷たい声が聞こえてきました。こやつ、ただ者ではないな。なぜそんなことまで知っているのだ、と感心しながら私は傷口の少し上を抑え始めました。なんだか右手に血の気がない。力が入らない。やっぱり、私死んじゃうのかな? なんかちょっと気持ち悪いし……。出血多量で死んじゃう? 病院行くの? 縫うの? 嫌だよ……。痛いのは嫌いなんだよ……。というかもう、指を切ったショックで死にそう。私が怪我で死ぬときはその怪我のためではなくて、その怪我を負ったショックで死ぬと思う。無理、親指を1センチ少々切っただけで、もうショック死しそう。怖いよぉ……などと、いろいろと頭の中で考えていると、再びあの声が聞こえてきました。

「傷口にガラスの破片入ってない? 入ってたら取るんだよ。もし取れなかったら病院で取らなきゃだし。アルコール消毒する? 白ワインだけど」

と、傷の対処の仕方を教えてくれました。病院でガラスの破片を取るところを想像したらもうそれだけで痛くて死にそうになったので、「どうかガラスの破片がありませんように」と祈りながら傷口を見てみました。血がうっすらとついている傷口。ガラスの破片はないようでした。よかった……。消毒は痛いのでしません……。想像するだけで痛くて死にそうってさっきから書いているでしょ! 無理なの! 清潔に水で洗ったから大丈夫だもん。

冷徹な声の持ち主・まりあたんは生活する中で怪我をたくさんしてきたそうで、怪我には慣れているみたいです。料理も小さい頃からやってきて、切り傷や火傷はお手の物。かたや、四角く分厚い箱に入れられて育ってきた私は、料理などほとんどしてこなかったですし(一人暮らしで簡単な自炊をしたり、調理のバイトをしたりしたことはあります)、部活をやっていても大きな怪我などしたことがなく、本当に怪我とは無縁の生活だったのです。唯一の大きな怪我といえば、小学生の時に指をハサミで切ってしまい、病院へ行って縫ったことです。そういえば、主治医に「立派な眉毛だねぇ〜。将来、剃ったりしないほうがいいよ〜」と言われたなぁと思い出しつつ、まりあたんに、

「ぬ、縫ったりしなくて平気かな……?」

と死にそうな声で聞いてみると、

「そのくらいの怪我なんて平気でしょ」

と平然とした声で返されました。そ、そのくらいのけ、怪我?! ゆ、指を1センチ近く切って、血をだらだらを流したのに、そのくらいの怪我?! 

「私なんて3センチぱっくり切っても放置してたら治ったし」

やばい。どうやら、まりあたんは私と住む世界が異なる住人のようです。異世界から来た勇者なのかもしれません。頼もしいのやら冷徹なのやら……。そんなことを考えていると、死にそうな気持ちが少しだけ回復してきました。止血した傷口に絆創膏を貼る体力が出てきてたので、ぺっぺっと貼り、飛び散ったガラスの後始末をすることにしました。

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床に落ちているガラスの破片をベランダにポイっと捨て、シンクにある鍋蓋とガラスの破片を袋に入れゴミ捨て場に持っていき(まりあたんが3分の2をやってくれました。ありがたや)、無事に後始末は終了です。それとともに、お昼の大盛りうどんも出来上がりました。さっきは、本当に死にそうで、食欲などなかったのに、まりあたんのおかげ(?)で食欲が戻ってきました。いつもより甘めにしたうどんの汁はとてもおいしかったです。

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ひょっとしたら、死にそうな出来事を経験したからこそ、何気ない食事がとてもおいしく感じられるのかもしれません。生きていることに感謝ですね。天からいつも見守ってくださっているお方へ、私を守ってくださりありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。

追伸:このあと、母親にLINEをしたら電話がかかってきて、「大丈夫?」「病院行った?」「縫わないの?」「私が切ったときは縫ったんだよ」「破傷風になったら大変だよ」(破傷風のワクチンは打ちました)と過度に心配されて(このような環境で育ったため私は心配性なのかもしれません)、再び不安で死にそうになった私でした。

料理イベント「Espacio Food & Service」に行ってきたよ in チリ

昨日(9月29日)は、Espacio Riesco(日本の幕張メッセのような場所)で開催されていた料理イベント「Espacio Food & Service」(eFoodService)に行ってきました。eFoodServiceは2011年から開催されている企業向けのイベントです。ウェブサイトの説明によると、このイベントは料理産業において最も重要であり、ラテンアメリカの国々と交流できる場所だそうです。こういったフェスが開催されることはまったく知らなかったのですが、チリ人の友達が教えてくれて私たちも彼女と一緒に行くことにしました。

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行きは友達の母親が車で送ってくれました。ありがたや。Universida de Chileから会場までは車で約40分なのですが、道が渋滞していたため、1時間強かかりました。その間、生暖かい車内の温度が眠気を誘い、私はぐっすり寝てしまいました。起きたら周りが山に囲まれた場所に着いていて、タイムスリップしたような感覚に陥りました。

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いざ、会場の中へ

車から降り、友達に案内され会場の中へ入っていくと、それなりに多くの人がいました。事前にウェブサイトで自分の名前や所属企業名などを登録し発行されたQRコードを入場口で見せて、パスをもらい無事に入場することができました。事前登録をしていないと、入場するのに料金を取られるみたいです。

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(上記写真の左から3本目は日本の国旗です)

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会場の中を進んでいくと、いろいろな企業(料理)のブースがあります。入り口に近いところに日本のブースを発見しました。日本酒、お寿司、ラーメン、 日本貿易振興機構ジェトロ)、霧島茶などです。日本酒は北海道・旭川のもので、甘くて飲みやすかったそうです(私は飲みませんでした)。

お寿司ブースではなぜかポップコーンの試食をやっていました。確か、アメリカで作っているか、売っているかで(うろ覚え)、カレー味、抹茶味、のり味の3種類がありました。一番おいしかったのは抹茶味でした。抹茶に加えてキャラメルのコーディングもされていたので、よりいっそうおいしく感じられたのかもしれません。

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ラーメンブースではラーメンの試食ができました。なんと生麺です。おいしい……。決して、チリに居て、日本食をあまり食べていないからおいしく感じられたのではありません。これは日本で食べてもおいしいラーメンに分類されるものでしょう、多分。

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次のブースではなんとお茶が置いてありました。チリには日本のお茶がなく、「日本のお茶が飲みたい……」と思っていた私は感激しました。しかし、見たことのないお茶です。霧島茶……? そのブースにいた日本人の方に教えてもらったところ、霧島茶とは鹿児島県のお茶らしいです。初めて知りました。

チリへの進出をもくろむ霧島茶。シリコンバレーには伊藤園お〜いお茶が進出しましたが、そのチリバージョンとなるのでしょうか。試飲した霧島茶は日本で飲む他のお茶よりもおいしかったので、きっとチリ人にも受け入れられるはず……(甘いもの大好きチリ人だから味覚が心配ですが)!

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メイン会場へ。試食品を食べ尽くす

日本のブースが並んでいたところはメイン会場に行くまでの通路でした。いよいよ、メイン会場に入ってみると……広い! おいしそうな料理を提供しているブースがたくさんあります。ソフトクリームなどの甘いものからエンパナーダ風の調理パンまで、さまざまな種類のブースが目に飛び込んできました。中には調理器具の展示をしているブースもあります。

とりあえず、一つひとつブースを見て回ることにしました。どのブースも本当においしそうな料理を提供しています。食べて食べて食べまくる私たち。というか、来場者も食べて食べて食べまくっています。料理イベントだから当たり前といえば当たり前の光景だとは思いますが。

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途中で日本人がからあげを揚げているブースを発見しました。揚げたてのからあげが食べられる! やばい! 食べたい! 日本のからあげがチリで食べられる日が来るとは……(涙)。待っている間、ブースの周りにはどんどん人が集まってきます。からあげが揚がるとさらに人が多くなってきました。やはり、われわれは日本人(プラス控えめのチリ人一人)なので、人混みに負けてからあげが乗せられたお皿に手を伸ばすことができません。

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長い間待っていたのに、からあげ食べられないのかな……と落ち込んでいると、からあげを揚げていた日本の方が私たちにわざわざからあげを持ってきてくれました。歓喜です。日本人に生まれてよかったと初めて思いました。揚げたてのからあげはとてもおいしかったです。揚げたものは冷凍だったけど、それを感じさせないほど本当においしかったです。冷凍でこのレベルが提供できるとは…‥ぐぬぬ、すごいぞ、と唸りました。

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その後も本当にいろいろな物(チーズやチョコ、ジュース、ワインなど)を食べたり飲んだりしたのですが、このカップケーキを見てください。これが無料で配られていたのです。配布場所はもう行列です。私の番になったら、自分が欲しかったものと違うカップケーキを渡されそうになったので、「ese」(それ)と言い、欲しかったチョコのカップケーキを無事ゲットできました。皆おのおの違うものをもらいました。どれも、おいしそうーーーー。実際に食べてみると…‥おいしい!! でも甘い! でもおいしい! でも甘い! 幸せふふふ。

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助手・まりあたん

最後にお酒ブースを回っていると、アクロバティックな技を披露しつつお酒を作っている人に出くわしました。3人で見入っていると、まりあたんが彼に呼ばれました。「ちょっと手伝ってくれない?」と。ぐぬぬ。3人のうちで一番華があるまりあたんを選ぶとは……ぐぬぬ

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観衆に見守られ彼のお手伝いをするまりあたん。私がいる位置からでは手元がよく見えないけれど、頑張っているオーラが伝わってきます。戸惑いつつも頑張っている、まるで生まれたての赤子のようなまりあたんの姿を動画に撮りましたので、ぜひご覧ください。

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約3時間みっちり料理を食べ続けて満足した私たちはそろそろ帰ることに。帰りはまりあたんと私の2人で自力で帰ります。バスと電車を使うのですが、バス……。チリのバス……。の、乗り方がわからないし、降り方もわからない。

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とりあえず、チリ人の友達に教えてもらいましたが不安でいっぱい。そんな私たちを見かねてか、彼女がバス停に居たチリ人に「この子たちは◯◯駅まで行くのですが、降りるときになったら合図してもらってもいいですか?」と頼んでくれました。神様や……。

チリで初めてバスに乗ります。このbip!カードとともに。これがないとバスに乗れないので、ない人はUniversidad de Chile駅にある機械、あるいは窓口で買いましょう! これがあれば電車に乗るときもチケットをわざわざ買わなくてよいので便利です(日本のSuicaPasmoにあたります)。

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バスに乗り込むと、2種類の席があります。半分から前は進行方向と逆方向を向いている席で、半分から後ろは通常の向きの席です。すべてのバスがこうなっているのかはわかりませんが、このバスの席はそのようになっていました。バスにゆらゆらと揺られていると、時々乗客が降りるのですが、降りるタイミングがまったくわかりません。

運転手が「次は〇〇〜」とか一切言わないのです。それなのに、皆、自分の降りたい場所で降りることができている……。すごくないですか。どうなっているのか、よく仕組みがわかりません。私たちは、彼女が頼んでくれた人たちのおかげで無事、駅で降りることができました。ありがたや。そして、家にも無事、帰ることができ、今回の料理イベント遠征は終わりを告げました。

ちなみに、今回の写真にぶれぶれなものが多いのはお許しを……。それでは、アディオス!

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念願の新築マンションへの引っ越し。私とコアラとカンガルー

Hola! 前回のブログから時間が経ってしまいました……。引っ越しやら本格的に勉強開始やらでブログを書く時間が取れませんでした!!(言い訳) 今回は、新しい宿への引っ越しについて書きたいと思います。

ノロノロ運転で新しい宿へ

現地時間23日に前に住んでいた宿から少し離れたところにある新しい宿に引っ越しをしました。今回の宿には帰国する3月まで滞在します。Airbnbに掲載されている写真から「きれい」「部屋が広い」「ベッドルームとリビングルームが分かれている」とわかっていたので、期待で胸を膨らませての引っ越しです。

部屋の掃除を秒速でして、大荷物を抱えて宿を出てタクシーを拾います。運転手さんに次の宿の住所が書いてあるスマホの画面を見せます。すると、何か言われました。えっと……なんて言っているんだ? 二人で首をかしげていると、まりあたんが「あっ、郵便番号を聞いているんだ!」と言いました。

郵便番号……ネットにつながっていないから調べられないよ!! どうしよう……と思っていたら、再びまりあたんが「あっ、郵便番号じゃなくて、これの読み方を聞いているんだ!」と言いました。

「これ」とは、住所に書かれた「サンティアゴ」と「チリ」という言葉です。その二つだけ日本語で書かれていたので、運転手さんはどういう意味だかわからなかったようです。でも、他の住所がスペイン語で書いてあるのだから、そこから推測できそうな気がしないでもないのになぁと思ったのはここだけの秘密です。

とりあえず、問題は無事に解決し、安全運転、別名「運賃を稼ごうとするノロノロ運転(運賃は時間制)」で新しい宿まで乗せていってもらいました。新しい宿は新築マンションなだけあって、外見がきれいです。しかし、周辺はまさに発展途上という感じで、至る所で工事をしています。新築マンションの向かい側には平たいトタン屋根のような家が数多くあり、たった1つの道がこちら側とあちら側を分けているのだな、となんとなく沈んだ気持ちになりました。

床でゴロゴロ

まだチェックイン時間まで約2、3時間あったのでマンションのロビーでくつろごうかと思ったのですが、なんとロビーが、受付の人に一声かけないと不法侵入だと思われそうな場所に……。勇気を出して、部屋を借りる予約をしてある者だと受付の人に伝えたのですが、なんだかいまいちな反応。

まりあたん「めぐたん、今ね、『空いている部屋はありますか?(泊まれますか?)』って聞いてたよ」

!!!!!!!! 電子辞書の「2部屋予約してあるのですが」という例文を読み上げたはずなのに、そんな意味になっていたとは……。ギブ アップ!! まりあたん選手に交代です。数秒後、受付の人に「部屋に行っていいわよ」と言ってもらえました! やったー! あれ、でも、鍵がない。鍵は……? えっと、よくわからなけいど、とりあえず部屋まで行くことにしました。とりあえず動く精神大事。

エレベーターに乗って目的の階に着き、さらに目的の部屋に着きました。ドアの前で耳を澄ませてみると、なにやら男女の話し声が聞こえます。これはもしや、泊まっている人たちなのでは……? そういえば、この宿のチェックアウト時間は午後2時。そして、家主に伝えられたチェックイン時間は午後3時。ただ今、午後1時前。

そうか、そういうことか。でも、もうここまで来てしまいました。この大荷物を持って、また下まで戻ってロビーでくつろぐのは面倒くさい。泊まる予定の部屋の前に荷物を置き、そこであと数時間待つことにしました。しかし、何もせずに数時間も待つのは大変……。

ピカピカの床でごろごろしたり、窓から外を眺めてみたり、バク転をしたり、ほふく前進をしたりしてみたのですが、それでも止まったままの時間。この止まった時間を再び動かすためには、なにか行動をしなければいけない。そうだ、まりあたんはマンションの周辺チェックと水の買い出しに行き、私は荷物の見張りとシドニーのコアラとカンガルーと戯れることにしました。

私とコアラとカンガルー

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 こんな感じで仲良く写真を撮ってみたり、コアラとカンガルーがおちゃめに動く様をコマ撮り動画にして(かわいい♡)、楽しいひと時を過ごしていると、突然、目の前に黒い物体が現れました。うわっ。誰だ?! 私とコアラとカンガルーの仲を切り裂くのは?!

黒い物体「Megumi?」

お? あっ! 家主だ!! 

Megumi「Si! ワタシハMegumiデス!」

まさか家主がここで現れるとは思わず驚きました。家主にさらに何か言われて、「こっちの部屋に荷物を〜」と案内されたので、あれ? こっちが泊まる部屋なのかなと思ったのですが、中に入ってみると、ここは家主の部屋だとわかりました。隣の部屋から宿泊者がチェックアウトしたら掃除をするから、ここで待っていてねということです。優しい……。しかも、「ソファに座ってていいよ」「水はいる?」と聞いてくれて、1ミリだけ惚れました。

ちょっと固めのソファに座ってのんびりしていると、頭の片隅にとある人物の髪色がふと思い浮かんできました。緑の髪色……あれ、誰だっけなぁ……あっ、まりあたん!! そうです、まりあたんです! まりあたんは買い出しに行ったっきりまだ戻ってきていません。もし、今、まりあたんがここに戻ってきたら消えた荷物と消えためぐたん、何もない廊下を見て、何が起こったのか事態を飲み込めず、取り乱して卒倒してしまうかもしれません。

どうしよう。どうやって私がこの部屋にいることをまりあたんに伝えればいいのか。私が廊下に出ればいいのだとは思いますが、家主に「なんで廊下にいるの?」と聞かれたときに、なんと答えればいいのかまったくわからないので、私はおとなしくソファに座っているしか選択肢がないのです。

まりあたん、どうか倒れないで……と祈っていると、廊下から「パシャり」とカメラのシャッター音が聞こえてきました。ん? これはもしや! と思い、急いでドアを蹴破り外に出てみると、そこにはまりあたんの姿が! まりあたんは倒れるどころか、余裕で自撮りをしていました。強い。

事情を説明すると、まりあたんは力強く、たくましく「わかった。じゃあ、私はまた買い出しに行ってくるから、あとは頼んだ」と私に告げ、背を向けて歩き出しました。強い。

 私は再び家主の部屋に戻り、くつろいでいると、「リビングの掃除は終わったから入っていいよ〜」と声をかけられました。やったーーーーー! ようやく!!! るんるん気分で荷物を持って、部屋に入ってみると……広い! 前の宿よりも断然広い! しかも、きれい! 思わず、「ひゃっはーーー!」と声を出し、ジャンプをして天井を突き破りそうになりました。

家主は英語が話せるそうなので、残りの掃除が終わる間、英語で少し話をしました。その流れでWi-Fiのパスワードも聞いたのですが、それはスペイン語で言われて少し困惑しました。英語の流れだから英語で言ってくれると思ったんだもん!

そんなこんなで、Wi-Fiも無事つながり、家主の掃除も終わって、まりあたんも帰ってきて、これでここで生活する第一歩の準備が整いました。最後に家主に「Gift」と称されたチョコナッツをいただきました。まさかの出来事に私たちは驚き、感動し、涙が出てくるのを堪えることができませんでした。

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いろいろあったけど、今日はいい日だったね。終わりよければすべてよし。その後、チョコナッツは爆速ですべて食べました。本当にとてもおいしかったです。右上に貼ってあるシールは、「高カロリー」「飽和脂肪酸含有」「砂糖多用」という危ないことを示すシールですが、おいしいものは皆、危ない。しょうがないです。ちなみに、新居での初めての夕食はまりあたん作「UDON」でした。こちらもとてもおいしかったです。

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料理をする前にすべての食器を洗って一苦労したからこそ、UDONがさらにおいしく感じられました。まるで、フォアグラを食べているような極上のおいしさが私に舞い降りてきたのです。生きててよかった。それでは、アディオス!

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日本食材を求めてサンティアゴのパトロナートへ

Hola! 先日、中国や韓国系のお店が多くあるパトロナートへ行ってきました。目的は日本食材屋「白菊」へ行き、調味料(みりん)を買うことです。パロトナートには白菊の本店があるらしいとネットのうわさで聞いたので。

大量の服屋さん

パトロナートへは、住んでいる宿(今は別の宿にいます)から歩いて約45分ほどで着きました。最初はひと気のない道に入ってしまったようで、「本当にここに日本食材屋があるのか?!」と不安になりましたが、1本違う通りに入っていくと、とても栄えた場所に出ました。とにかく、服屋さんが多い! というか、服屋さんしかない(笑)。お目当の日本食材屋さんはこの通りにはなさそうです。

歩いても歩いても服屋さんばかり。食材を売っている通りだってどこかにあるはずだ〜。どこにあるんじゃ〜。ぶーたら言いながら歩いていると、おいしそうなフルーツ盛りに出会ったので迷わず購入。スイカが甘い! いちごよりも甘いスイカでした。おいしかった。

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ここが白菊?

その後も歩いて歩いて歩きまくったら、ついに、食材が売っている通りを発見しました。白菊がどのお店なのかわからないので、とりあえず、目に付いたお店に入ってみました。すると……日本食材が!! みそ! 納豆! 日本であまり見かけない納豆ですが、とりあえず日本食材を発見できたので一安心です。主に韓国系の商品が多いですが日本の食材もそれなりにあります。

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多くの日本食材を発見し、ここが白菊だとか、そうでないとかはもうどうでもよくなりました。まあ、みりんは売っていなかったのですけどね。でも、みりんが売っていなかったことすらも、もうどうでもよくなりました。だって、うどんとそばが売っていて、まりあたんが歓喜していたから! まりあたんの喜びは私の喜び。まりあたんの悲しみは私の悲しみ。まりあたんの怒りは私の怒り。ふっふぅ〜。

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韓国系の商品は日本のパクリなのか、それとも日本が韓国のパクリなのか、はたまた製造元は同じでパッケージだけその国向けに変えているのか……真偽のほどは私にはまったくわかりかねますが、「お! これは日本の◯◯っぽい!」と思うものが数多く売られていました。あれ? きのこの山じゃん! と思ってよく見てみると違ったり……。伸ばしかけた手をすぐさま引っ込めました。日本のお菓子が恋しいですね。

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このお店で、うどんやそば、みりん以外の調味料などを買い込み、るんるん気分になった二人(主にまりあたん)でした。ちなみに、パッケージに日本語とその他の言語が書かれていたそばの原材料を見てみたら「タピオカ」と書かれていて、日本のそばじゃないでしょ! とその時は思ったのですが、ネットで調べてみたらタピオカを使うそばもあるみたいですね。勉強になりました。

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SUSHIはチリでも人気

宿に戻る途中の道でこんな看板を見つけました。「SUSHi DELiVERY」。お寿司のデリバリーをしてくれるらしいです。コスタネラ・センター(巨大ショッピングセンター)でお寿司は食べたものの、このようなローカルなお店でも食べてみたいですね。サンティアゴには至る所にお寿司屋さんがある印象です。露店でも「SUSHI」と書かれて売られています。ここでは、お寿司はポピュラーな食べ物なのですかね。

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さらに、おいしそうなパン屋さんも発見したので、ここで小腹を満たすためのパンを購入することに。1つ500ペソ(約76円)という安さでこの大きさ! おいしさ! 大満足です。売ってくれたおじいちゃんありがとう! 街中のパン屋さんはこれより少しだけ割高なので、得をした気分です。るんるん気分です。さて、るんるんしたところで、アディオス!

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無知は罪。チリ・サンティアゴで宗教差別を体験?

今日はおいしいエンパナーダを求めてお散歩に出かけました。行ったことのない道をうろうろうろうろ……どこにもない。エンパナーダを売っている小さいお店はいくつかあるものの、どのお店も同じような感じで買うのをためらっていました。途中、おいしそうなタコスの露店はあったのですが、まだ買うには早いと思い、またうろうろうろうろ。

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いつもの道に戻ってきて、そこからまた行ったことのない道へと進みました。すると、身なりのしっかりした人が多い通りに出ました。チリの巨大国旗がある場所です。もしかして、ここは重要機関がある場所なのかなとふと思いました。ある建物の入り口に「MINISTRIO DE DEFENSA」と書いてあり、軍服のような制服を着た人たちが立っていました。そうか、ここはきっと防衛省なのか。少しだけテンションが上がり、写真をパシャりと2、3枚撮りました。

そのまま歩みを進めると、「CARABINEROS DE CHILE」(チリの国境?)「DIRECCION GENERAL」(軍事幹部?)と書いてある違う入り口に出くわし、そこでも制服を着た人たちが立っていました。愚かな私はここでも写真をパシャりと撮りました。すると、制服を着た人がこちらに歩いてくるではありませんか。な、なんだ……? と構えると、

「君たちはクリスチャンか?」(まりあたん通訳)

と聞いてきました。え? クリスチャン? 違うけど……。「違う」と答えると、「パスポートを見せろ」と言ってきました。私は持ってきていなかったので(家に置いてきていました)、代わりにまりあたんが自分のパスポートを見せ、私のパスポートは家にあるとスペイン語で伝えてくれました。

次に、「写真を消せ」と言ってきました。あぁ、どうやら私は撮ってはいけない場所で写真を撮ってしまったようです。私はすぐさまカメラを取り出し、彼の目の前で写真を消しました。まりあたんが「消しました」とスペイン語で言ってくれました。これで一件落着……と思いきや、まだ何か言っている。

「写真を消せ」

は? 今、消したじゃん? ここでまりあたんがもう一度、「写真は消した」と伝えます。私もカメラの画面を見せています。それなのに、ひたすら、「写真を消せ」と言ってきます。意味がわからない。すると、彼は、「君は英語が話せるか?」と聞いてきました。私はスペイン語より英語のほうが話せるので、「はい」と答えました。今度は、なんだかよくわからない英語で話しかけてきました。

「この建物でしょ? 写真消しましたよ?」

と英語で話しても、ひたすら「写真を消せ」と言ってくる彼。だから、消したって、英語でもスペイン語でも何度も言ってるでしょ!! 消したカメラの画面も見せているのに!! 意味がわからない。まりあたんがひたすら何度も、子供でも理解できるレベルのスペイン語で話していると、ようやく彼がカメラに目線を合わせて、「写真はどこだ?」と。だから、消したって。さっきから言っているでしょ。これは違う場所で撮った写真。ここの場所の写真はないでしょ? ここまできてようやく彼は理解したようで、私たちは解放されました。ちなみに、彼の目がひたすらすわっていたのが怖かったです。

私が勝手に写真を撮ってしまったのが悪いと理解はしていますが、彼の対応には不信感(?)を抱かざるを得ませんでした。スペイン語でも英語でも、何度も「写真は消した」と言ってカメラの画面も見せているのに、ひたすら「写真を消せ」と言ってきた彼。まりあたんのスペイン語はチリ人にちゃんと通じるスペイン語です。私も簡潔に英語を話したので通じないはずはないはず……。人の話を聞いていなかったのか(何度も言ったのに)あるいは、スペイン語にも英語にも疎い人だったのか。真偽のほどはわからないです。もしかしたら、私たちの伝え方が下手だった可能性も否めないですが、あれ以上どう簡潔に説明しろと……。

また、最初に「クリスチャンか?」と聞いてきたこと。この質問の意図は一体なんだったのでしょう。写真を消すこととクリスチャンであることは関係ないはずです。もし、私たちがクリスチャンだと言ったら彼の対応が変わっていたのでしょうか。それは宗教差別なのではないでしょうか。恐らく日本でいうところの公人である彼が、はなから宗教差別を連想させる質問をするとは驚きを隠せませんでした。私が勝手に写真を撮ってしまったからといって、宗教差別をしていいとはなりません。しかし、世界には彼のような人が少なからずいて、そのために心を痛めている人もいるのかなと思いました。

今回は私の軽率な行動が引き起こした出来事なので、自分の浅はかさをしっかり反省したいです。マナーを守りつつこれからも写真を撮っていきたいと思います。日本ではおそらく体験しないだろう出来事を体験して、世界ってそうだよね、こうだよね、と再認識しました。よりいっそう気を引き締めて、いろいろなことに気をつけながらこれからのチリ生活を送りたいと思います! アディオス〜!

あっ、エンパナーダは結局先日買ったお店で買いました。私は、露店でタコスを買うことにしたのですが、前の人がソースを選んでいて、ふむふむ、ソースを選ぶのね、どのソースがいいかなぁ〜早く私の番にならないかな〜と思っていたら、本当は前の人は違う物を頼んでいて、「それじゃないよ!」ってお店の人たちがやりとりをし始めました。

あらら、間違えたのね、どんまい。間違えて作ったタコスはどうするのかなと思っていたら、なんと私に渡してきたではないですか!!!! え? これ、前の人が選んだソースで作ったタコスだよね? なに? 明らかに間違えた注文のタコスを私に渡すって? え? 私がスペイン語話せないことをいいことに、ごまかそうとしているよね? え? え???? 受け取ったけどね。だってスペイン語話せないんだもん!!!!!!!! くそーーーーーーーーーーーーーーー!!! おまえら見てろよ!!!!! 次は流ちょうなスペイン語で買ってやるからな!!!!! くぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!! アディオス!

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